トレーニング情報─応用問題への道 Vol.1~課題抽出・対策立案~

課題抽出・対策立案問題は、インバスケットの応用問題です。
通常の案件処理よりも問題の難易度が高く設定されているため、基礎トレーニングから順を追って学習を進めることが、遠回りに見えて最短の道のりになるでしょう。

今回は、基礎トレーニングに【インバスケットスターターセット】を、課題抽出・対策立案の学習に【課題抽出・対策立案セット】を取り上げて、おすすめのトレーニング方法をご紹介します。

【課題抽出・対策立案問題】とは?

  • 案件全体や資料の中から組織が抱える本質的な課題を見つけ出し、それらを中長期的に解決するための対策を立てる、インバスケットの応用問題です。

「中期戦略立案」「方針立案演習」等と呼ぶこともあります

1.基礎知識のインプット学習

まずは、テキスト教材の【インバスケット・レポート】を読み、インバスケットで求められる能力や評価のポイントなど、体系的な基礎知識を正しく身に付けます。

インバスケット・レポート―目次

続いて【回答の書き方】では、評価のポイントを反映した回答の書き方を学びます。
実際の回答例を参考にしながら、問題集に取り組む準備を進めましょう。
その他、回答時間確保のための時間配分の目安や、求められる回答数・回答量の目安も記載されているので、回答作成時の参考にすることができます。
回答の書き方―目次

インプット学習はなぜ必要なのか ?
インバスケットでは、一部の能力が突出して発揮できることより、求められる全ての能力をバランスよく、一定以上に発揮できることが望ましいとされています。
従って、むやみやたらに問題集の数をこなすより、まずはインプット学習で発揮すべき能力を理解し、問題集に取り組む際にご自身の苦手とする能力を意識して回答することが、正しい勉強法なのです。

2.アウトプット学習

ここからは、身に付けた知識を回答にアウトプットする練習を始めます。
記述式問題集をレベルの易しい順【RA→RB→RC】に取り組みます。

回答後は付属資料を活用して、ご自身の判断と一般的な考え方のズレを自己チェックします。
インバスケットに絶対的な正解はありませんが、判断を導き出すまでのプロセスを抜け漏れなく辿れているかを確認してください。
振り返りで見つかったプロセスの抜け漏れについては、次回の取り組み時に意識して回答に組み込むようにしましょう。

同じ問題を何度も繰り返すことで、ご自身の判断の傾向や課題を把握することができ、案件処理の精度とスピードの向上が期待できるので、少なくとも1教材につき3回ずつはトレーニングしましょう。

★回答用紙のダウンロードはこちら https://www.in-basket.jp/members/answer-sheet/

3.インプット学習―問題解決に必要な5つの能力

ようやく、ここから課題抽出・対策立案の取り組みがスタートします。
インバスケットの基礎トレーニングと同様に、まずはインプット学習から始めることが大切です。

【問題解決(能力別対策ドリル)】2冊に取り組み、「問題発見力」「問題分析力」「創造力」「意思決定力」「洞察力」を鍛えていきます。これら5つの能力は組織が抱える本質的な問題解決に不可欠ですので、演習と解説を繰り返して個別にトレーニングしましょう。

問題解決初級―目次

4.いよいよ「課題抽出・対策立案」問題を実践

インプット学習を終えた後は、問題解決に必要な能力をまんべんなく発揮できるよう意識しながら、記述式問題集【K/M/T】に取り組みます。
中期戦略を立てる際には、定性的な表現を避け、定量的なテーマを策定するように心がけましょう。

【K/M/T】には中期戦略立案のモニター回答例や解説資料が付属しているので、これらを参照しながら課題抽出の視点や考え方、戦略を立てる手順など、ご自身の回答になかった観点を学習していただくと、課題形成力・戦略立案力の強化を図ることができます。

ここでも、問題集の実施と振り返りを繰り返しながら、同じ問題集を反復してトレーニングを積むことで、案件処理の精度とスピードの向上が期待できます。

★回答用紙のダウンロードはこちら https://www.in-basket.jp/members/answer-sheet/

回答時間が足りない…
インバスケット問題は、制限時間内にどのような優先順位を付け、仕事を進めるかを測るため、そもそも時間内に回答を終わらせることが難しいように設定されています。
そのため、回答量を優先するのではなく、制限時間を厳守し、トレーニングすることが上達のコツなのです。
問題集【K/M/T】の場合は、通常の案件処理と課題抽出・対策立案それぞれに取り組む時間を上手く配分しなくてはならないので、通常の問題集よりもさらに制限時間が重要となるため、繰り返しトレーニングする中で回答量を上げていくことを意識しましょう。

さらなるレベルアップを目指すなら

問題解決の能力の他に身に付けておきたい能力が「優先順位設定力」です。
やみくもに目の前の案件を処理せず、客観的な根拠をもとに優先順位を的確に設定できるようになると、中長期的に取り組むべき課題が自ずと明確になるため、課題抽出・対策立案問題に取り組む際の大きな助けとなるでしょう。

トレーニングの際には、【優先順位設定(能力別対策ドリル1)】を使って、演習と解説を繰り返します。緊急度と重要度を軸にした効率的な優先順位の付け方を学ぶことができます。

今回、ご紹介した教材